この記事では、エゴグラムという性格検査をお勧めしています。さらに、エゴグラムの中でも、特に「動物エゴグラム」という性格検査をお勧めします。
性格検査なのに、検査の名前の最初に「動物」という言葉がついているので、子供だましのように思う人がいるかもしれません。でも、きちんとした性格検査で、誰にでもわかりやすく、使いやすい性格検査なのです。心理学の学問的な背景もしっかりしていて、大変お勧めです。
性格検査は、一般的に現在の自分を分析して終わりですが、エゴグラムは未来の自分につながるという素晴らしい性格検査です。
結果から「どうしたら良いか」まで分かるようにできていますし、「なりたい自分」を目指していくためにも、活用できます。
保護者様自身が活用することもお勧めですし、親子で試してみて、一緒に話し合ったりすることも、大変お勧めです。自己分析するためだけではなくて、親子関係を育てていくことの役に立つと思います。親子で一緒に楽しめる性格検査です。

目次
エゴグラム(egogram)とは
エゴグラム (Egogram) とは、アメリカの精神医学者であるエリック・バーン (Eric Berne) が創始した「交流分析」というカウンセリング理論に基づいた性格検査です。
エリック・バーンが交流分析のカウンセリングを進める中で、エゴグラムのもとになる考え方を開発していきました。そして、エリック・バーンの弟子のジョン・M・デュセイ (John M. Dusay) が性格検査として作り上げました。
エゴグラムでは、人の心の状態(自我状態)を大きく3種類、それを細かく5種類に分類しています。そして、それぞれの状態がどの程度活動しているかということを、グラフとして見えるようにしています。
親の自我状態(P:Parent) さらに、CPとNPの2つに分けられる
大人の自我状態(A:Adult)
子どもの自我状態(C:Child)さらに、FCとACの2つに分けられる
動物エゴグラムとは
動物エゴグラムは、"エゴグラム"を子ども(中高生)向けにわかりやすくしたものです。高知大学の鹿嶋真弓先生(教育研究部人文社会科学系教育学部門教授)が開発された、きちんとした性格検査です。
鹿嶋真弓先生は以前、中学校の先生をされていて、中学生が使いやすいようにエゴグラムを改良されたのが「動物エゴグラム」です。開発の時には、日本交流分析学会理事長の杉田峰康先生の監修もしてもらったとのことです。
余談ですが、鹿嶋真弓先生は、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で中学校での活動を紹介された素晴らしい先生です。
というように、きちんとした学問的背景があって開発されていのです。以前、流行した「動物占い」のような占いではありません。
動物エゴグラムの実際
ニフティ株式会社が提供している「動物エゴグラム」のサイトの流れを解説します。
質問項目は、50項目あります。その内容をここで紹介すると、検査結果が影響をうけてしまう可能性もあるので、項目の内容は紹介しません。
まず、どの場面の自分について分析したいのかを選びます。「家庭での自分」「学校での自分」「社会での自分」の3つの場面から選びます。人は、だれでも場面が違えば、違う性格が表面に現れてきます。場面ごとに、どんな自分なのかを分析するのは意味が大きいと思います。
手間はかかりますが、3回実施して、3つの場面の違いを詳しく見てみることはお勧めです。
場面を選んだら、50項目の質問に、「はい」「いいえ」「どちらとも言えない」の3択で答えていきます。考えすぎると、分からなくなってしまうので、直感的に答えるのが良いと思います。
回答が終わると自動的に集計されて、グラフが表示されます。
最後に、「なりたい自分」について、直感的にグラフを操作して、なりたい自分のグラフを作成します。今の自分から「なりたい自分」に近づくためにはどうすれば良いか、について具体的に考えることができます。
実際に検査するには
ニフティ株式会社が提供している「動物エゴグラム」のサイトにアクセスします。残念ながら、スマホでは利用できません。パソコンから利用してください。
回答すると、分析結果が表示されます。必要に応じて、印刷するとよいと思います。
お勧めの活用方法は、親子のコミュニケーションに生かすことです。
例えば、親が自分自身のことを「動物プログラム」から分析して、その結果をプリントアウトします。プリントした結果を、お子様に見せて、お子様から見た意見を教えてもらうようにします。子どもなりに、親のことはよく見ているので、結果からまた深い分析を教えてくれるかもしれません。そして、ほとんどの子どもは、自分でもやりたがると思います。
ぜひ、お子様にも体験させて親子でいろいろと話し合ってみると、楽しみながら深いコミュニケーションができると思います。