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子どもが育つには沢山の人が関わることが自然かも

 厚生労働省が8月4日に公表したまとめによると、2015年度に全国の児童相談所が対応した虐待件数(速報値)は前年度比16・1%増の10万3260件で、初めて10万件を突破した、

ということだそうです。

 

 子どもの虐待は、本当に悲しい問題ですし、少しでも減少する方向へ進んでほしいと願っています。子どもは、本来、多くの大人の手によって育てられるものですね。

 60歳を過ぎたある男性が言っていましたが、「自分の子どもの面倒は全然見なかったし、おむつも替えなかったけど、その子どもが里帰り出産で、生まれたばかりの孫の面倒を見てる」ということです。おむつを替えたり、ミルクを作ったり、色々とお爺ちゃんとして活躍しているようです。昔は、自分以外に大人が沢山居て、父親である自分は、子どもの世話をする出番がなかった、というような主旨のことを話していました。小さい子はある意味、大人が奪い合うように世話をしたそうです。

こんなお話を聞いて思い出したのですが、学校心理学の石隈利紀先生がよく言われることですが、アフリカには「子どもが一人育つには、一つの村が必要だ」ということわざがあるようです。子どもが育つためには、沢山の大人が、関わっていく必要があるし、それが自然なことだと思います。子どもの虐待が、増え続けているということですが、子育てをしている若い父親や母親を責めるのではなく、色んな人が、子どもを支え、親を支えていく必要があると思います。