友だちを叩く、ケガをさせる

学校から連絡を受けてお困りの保護者の方へ

友だちを叩く、家でかんしゃく、悩んでしまう

「友だちを叩く」「友だちにひどいことを言う」「指導に反抗する」「友だちにケガをさせる」などと学校から連絡をもらって悩んでしまう保護者の方は多いかもしれません。子どもは色々とトラブルを経験しながら成長するのですが、学校から言われるとどうしたら良いか悩んでしまうがちだと思います。

 

大切なお子様の “ダメな行動” を直そうとしても

ほとんどの場合、改善しません。

 

これは、カウンセリング600回×24年間の実感です。

 

 つまり、「友だちを叩く」ことをやめさせようとして言い聞かせたり、厳しくしかったりしても、ほとんどの場合効果がないということです。

 ダメな行動を直そうとして、叱ったり、言い聞かせたり、一生懸命にかかわるのは、お子様を大切に思っているからこそのことだと思います。でも、一生懸命にかかわっても、良い方向へ変わっていかないと、自分がダメな親に思えたり、お子様のことをマイナスに捉えたりしてしまいがちです。だれが悪いわけでもないにもかかわらず、親も子どもも辛い状況にどんどん陥ってしまうのです。

 

 カウンセラーとして最も悲しく思うことは、保護者の皆様は、お子様を大切に思って一生懸命にかかわられているのに、それがかえってお子様や保護者様を苦しめてしまうということです。一人で頑張らなくてはならない状況では、空回りしたり、お子様を大切に思う気持ちが伝わらなくなったりしてしまいます。子どもとの関係が凝り固まってしまって、悪循環に陥ってしまうこともあります。これらは、保護者様が悪いわけではなく、同じ状況では誰にでも同じことが起きてしまうようと想像されます。実はある意味、自然なことなのです。

 

 

 では、どうすればよいでしょうか?

 

子育ての仲間やサポーターを見つけること

 子育ては、核家族で担うのは難しい活動です。アフリカのことわざに「1人の子どもを育てるには、1つの村が必要だ」ということわざがあるそうです。大人が2人とか、4人とかではなく、1つのコミュニティが必要だということです。それだけ、子育てには多様な大人がかかわることが大切だということです。

 子育てには、色々と悩みがつきものなのですが、それを支えてくれる仲間や味方が必要です。愚痴を聞いてもらえるだけで、意外と良いアイディアが浮かんできたり、子育てが少し楽に感じられたりすることも多いものです。保護者様自身が誰かに支えてもらうことが大切です。それがお子様にとってプラスになっていくのです。

 

小さな良い行動を見つけること

 また、「友だちを叩く」などのダメな行動を無くそうとするのではなく、“小さな良い行動”を見つけることが大切です。「そんな簡単なことで良いんですか?!」と驚く方もいらっしゃるかもしれません。反対に「うちの子は良い行動なんて全くないんですよ!」という方もいらっしゃるかもしれません。

 実は“小さな良い行動”はどんな悪い状況の時にも、必ず生じています。普通のことであったり、当たり前のことであったりするため、それが「良い」行動だと気づかないものなのです。つまり、気づかないということは、「良い」行動が自然に生じているから、気づかないのかもしれません。そういう意味では、「うちの子は良い行動なんて全くない」と思えることにも良い面があります。だからこそ、“”小さな良い行動”に気づくことができたら、さらに良い面がふくらんでくるのだと思います。

 “小さな良い行動”を見つけることができるようになったら、「見つけるのは本当は簡単なことだった」と気づくことだと思います。“小さな良い行動”を見つけるのは、誰にでもできる簡単なことです。そして楽しいことです。“小さな良い行動”を見つけることが楽しくなると、お子様との関係も良い循環になって、お子様の“小さな良い行動”が自然と多くなってくるものです。

 

一緒に楽しめる活動をすること

 子育てにお悩みの保護者の方は、問題を解決しようと一生懸命なことだと思います。「○○をしてあげなくてはならない」とか「子どもの発達にプラスになる○○をやらせなくてはならない」などと、色々と考えておられるかもしれません。「してあげる」「やらせる」ことよりも、「一緒に楽しめる」ことが子どもの心の発達と健康には必要です。「一緒に楽しめる」ことは、「問題」や「悩み」と全く関係がないようなことでもOKです。例えば、一緒にゲームをする、一緒に可愛い動物の動画を見る、一緒にお菓子を作るなど、保護者様もお子様も楽しくできることをちょっとずつ続けることが大切です。そういったことが「問題」をすぐに解決するわけではありません。そういったことを続けることで「問題」が小さくなっていきます。

 

気持ち(特に怒りの感情)を言葉にできるように

 子育ての仲間やサポーターを見つけること、“ちいさな良い行動”を見つけること、一緒に楽しめる活動をすること、は特別なことではなく、自然とできている場合も多いと思います。それらが子育ての基盤となります。それだけでも、子どもは成長していって、少しずつ自然に問題が小さくなっていきます。

 さらに何かを考えていくとしたら、「気持ちを言葉にできるように」子どもが成長することが大切になります。お子様が自分の言葉で気持ちを表現することができたら、少しずつ気持ちをコントロールすることができるようになります。そうすると、「友だちを叩く」のではなく、言葉で友だちに関わっていくことができるように少しずつ成長できます。

 そのためには、保護者様がお子様の話を聞いてあげることが基本です。聞いてあげようと思っても、あまり話さないとか、聞こうとすると黙ってしまうとか、上手く聴いてあげられないことも多いかもしれません。そういう場合には、状況に応じて少し工夫が必要になります。

 

リソースポートでお手伝いできます

 子育ての仲間やサポーターを見つけること、“ちいさな良い行動”を見つけること、一緒に楽しめる活動をすること、気持ちを言葉にできるように促すことは、特別なことではありません。ちょっとしたコツや工夫がわかると、自然にできるようになります。お子様がカウンセリングにずっと通う必要はなく、保護者様が何回かカウンセリングでお話をすることを通して、お子様の良い変化が生まれてくることが多いものです。リソースポートは、保護者様とお話をすることを通して、お子様の成長のお手伝いすることができると思います。

 

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