一般的には、カウンセリングでは傾聴が大切にされています。どのようなカウンセリングでも、相談に来た人の話をよく聞かせてもらうことが基本です。しかし、子育ての悩みは、通常、具体的です。つまり、相談に来た人にとっては、話を聞いてもらうだけでは解決できないものです。
リソースポートのカウンセリングでは、お話を聴かせていただくことを大切にしています。それだけではなく、お子様への具体的な関わり方を一緒に考えて、“今日、帰ってからできることがわかる”カウンセリングを進めていきます。
お子様にプラスになることを願って、カウンセリングを受けさせたいと考える保護者様の思いは、親としての自然な気持ちだと思います。しかし、リソースポートでは、お子様のカウンセリングよりも、保護者様のカウンセリングを優先して考えています。
全ての子どもにとって、一番のサポートは身近にいる人のサポートです。保護者様のサポートがお子様まできちんと届くようになることが、お子様にとって、最も幸せなことではないかと思います。カウンセラーからサポートされることよりも、自分の身近な大人からサポートされることが、お子様にとって、より良い体験になると思います。
こういったことから、まずは、お子様ではなく、保護者様ご自身がカウンセリングを利用されることをお勧めいたします。
一番良くない勧め方は、だまして連れて行くという方法です。だまして連れて行ったその時の1回は、お子様がカウンセリングを受けるかもしれません。しかし、2回目以降にカウンセリングを受ける可能性は極めて低くなってしまいます。しかも、家族に対する不信感が大きくなってしまって、家族関係が険悪になってしまう危険性まであります。
また、良くない勧め方の例としては、「この先心配だからカウンセリングを受けてみよう」という勧め方です。この言い方では、「あなたが問題だ」というニュアンスが含まれているような印象をあたえてしまいます。お子様のためを思って勧めたにもかかわらず、お子様は自分を非難されたと受け止めるかもしれません。
お勧めの勧め方の一例は、「あなたは、自分できちんと考えるタイプだから、そういう人はカウンセリングが向いているらしいよ。カウンセリングに行くと自分で考えるヒントがわかるから、それを参考に自分で色々考えるのが良いみたいだよ。」という勧め方があります。
こんなふうに、子どもたちにカウンセリングを勧めることは、意外と難しいものです。上の項目でも書いたように、お子様にカウンセリングを受けさせようとすることよりも、まずは、保護者様がカウンセリングを受けることをお勧めします。その中で、必要に応じて、お子様へのカウンセリングの勧め方を一緒に考えていきましょう。
子育ての悩みは、お子様の事だけではなく、その他のさまざまなことと関連しているものです。子育てのことを中心におきながら、それ以外のことについても、一緒に考えていきたいと思っております。
また、子育て以外の悩みが中心の場合も、リソースポートではカウンセリングを通して一緒に考えていくことができます。リソースポートで提供できるサービスが、ご自身のニーズに合うのかどうかを確認するために、初回ガイダンスをご活用ください。
心の不調が大きくみられる場合、その時々の状態によっては、カウンセリングが心理的な負担になってしまう場合もあります。そのため、既に通院中の方は、まず主治医に承諾を得てから初回相談をお申し込みください。
医療機関を利用していない方の場合、カウンセリングが今の状態に適しているかどうかを判断する必要がございます。そこで、初回相談を通して、リソースポートで提供できるサービスが、ご利用者様のニーズに合うかどうかを確認いたします。リソースポートでカウンセリングをお引き受けできない場合は、病院受診かその他の機関のご利用をご提案いたします。
・不登校や登校しぶりのカウンセリングについてはこちらをご参照下さい。
・発達障害のカウンセリングについてはこちらをご参照下さい。