学校を休んでいると、高校に行けないという思い込みがあるようです。そう思い込んでいると、よけに辛くなったり自分を責めたりして、自分を追い込んでしまいがちのように思います。
しかし、現実として、学校を休んでいても高校に行くことはできるのです。
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少し古い調査ですが、文部科学省が2014年に発表した調査結果によると、不登校の中学生の高校進学率は、85.1%なのです(2006年度の1年の間で30日以上欠席した中学3年生の高校進学率が85.1%)。
今は、2006年よりも色々な高校が増えているので(あとで説明します)、高校進学率が上がっているのではないかと私は思っています。
つまり、不登校の中学生は、ほとんど高校に行っているといっても過言ではないと思います。
しかも、私立学校ではなくて、公立高校の選択肢が増えています。
不登校の中学生が進学できる高校というと、定時制高校か通信制高校しかないという時代がありました。
今は、そうではなくて、選択肢が増えています。
私立の通信制高校では通学型の高校も数多く設立されていて、どの高校が良いか迷うぐらいです。若干費用が掛かりますが、私立を選択肢に入れると、選択肢はたくさんあります。
実は、公立高校も選択肢が増えてきています。
東京都は「チャレンジスクール」という高等学校を開設しています。チャレンジスクールとは、「小・中学校時代に不登校経験を持つ生徒や長期欠席等が原因で高校を中途退学した者等を主に受け入れる総合学科・三部制(午前部・午後部・夜間部)の高校で、他部履修により3年での卒業も可能とする。」という学校です。チャレンジスクールは、桐ヶ丘高校、世田谷泉高校、大江戸高校、六本木高校、稔ヶ丘高校という5校です。
神奈川県は、さまざまなタイプの高等学校を開設しています。「クリエイティブスクール」「フレックススクール」などなどです。
次のリンク先のページを見てください。
クリエイティブスクールの一つの田奈高校では、「ぴっかりカフェ」という活動をしていて、「2.5thプレイス」という性格を持った場であると注目されています。
茨城県では、「フレックススクール」という高校が開設されています。フレックススクールとは、「不登校経験者や中途退学者など多様な生活歴や学習歴をもった生徒に応え、生徒一人一人の自己理解、自己実現を促す。」などというねらいがあって、開設されている高校です。鹿島灘高等学校、結城第二高等学校、茎崎高等学校、高萩高等学校です。
これら以外の都道府県でも、「パレットスクール」(埼玉県)などの名称で開設されています。
不登校の子どもたちは、いわゆる内申点があまり取れないため、県立高校の入試では不利になります。茨城県教育委員会の公開資料をもとに、不登校の中学生の茨城県立高校の合格の可能性について考えてみました。
以下の記事をご参照ください。
>>>詳しくは「中学生の不登校では、カウンセリングは本人?保護者?」へ
不登校の子どもたちにとっても、学習は大切です。しかし、勉強するようにうるさく言っても、なかなかうまく取り組めまいものです。すこしでも勉強に取り組めるような方法を紹介します。
>>>詳しくは「不登校の子どもにお勧めの勉強方法5つ」へ