「死んじゃうの?」と不安を感じる子どもをサポート
死の不安を感じている子どもは多い
子どもたちにも人気のあったタレントの志村けんさんがコロナウイルスの感染症によって亡くなったため、コロナウイルスの感染が死につながりうることを身近に感じた子どもも多いようです。また、テレビやインターネットで、毎日何回も、死者が増加しているニュースを見聞きしていると思います。子どもたちが死の恐怖や不安を感じるのも自然な状況になっています。
死の不安を表現できたことをほめる
お子様が「死んじゃうの?」などと、不安な気持ちを話した時には、保護者様もショックを感じて、どう応えて良いか迷うと思います。「心配ないよ」とか「そんなことないよ」などと、即座に否定することは必ずしもお子様の不安の解消にはなりません。むしろ不安がそのまま押し込められてしまう危険性もあります。
まずは、「死んじゃうの?」と言えたことをほめてあげることが大切です。
「そうか、『死んじゃうかもしれない』と心配になってたんだね。そういう気持ちを言えるのが素晴らしいね。教えてくれてありがとうね。」
と気持ちを受け止めた上で、言えたことをほめてあげると良いと思います。
「テレビでコロナウイルスのことばっかりやってるから、心配な気持ちになっちゃうよね」
と言って、受け止めてあげることが良いと思います。
子どもたちの体験は、【コロナウイルスそのものが怖かった】体験ではなく、【テレビからコロナウイルスのことばかり流れてくるため不安な気持ちが大きくなった】という体験です。だから、「コロナウイルスが心配だね」と言うと、あまりピッタリではありません。「テレビでコロナウイルスのことばっかりやってるから、心配な気持ちになっちゃうよね」と受け止めてもらえると、自分の体験とピッタリだと思います。ピッタリ受け止めてもらえることが、安心につながります。
子どもの不安は、不安の源そのものが解消されなくても、身近な大人に受け止めてもらえることによって、かなり解消するものです。話してくれてことをほめたり、「心配になっちゃうよね」と不安を受け止めることで、子どもたちの不安は小さくなっていきます。
子どもに正確な情報を伝えることが大切
子どもたちの心のケアのために、保護者向けのガイドラインがいくつか公開されています。そのなかで、“コロナウイルスについて正確な知識を子どもにも分かりやすく伝えることが大切”ということが共通して言われています。その際には、落ち着いて話をして、子どもの疑問に応えることが重要であるとのことです。
しかし、子どもたちに何をどうのように伝えれば良いか具体的には書かれていませんので、迷う保護者様も多いと思います。大切なポイントについて解説します。
分かりやすく説明するポイント
不安に対処していくためにも、コロナウイルスに感染しないような生活を送ることも大切です。色々なポイントがあると思いますが、お子様の年齢によっては、難しいことや細かいことを求めると、それがまたストレスになってしまいます。
重要なポイントは、【コロナウイルスを寄せ付けないようにすること】と【免疫力を高める生活を送ること】の2点です。色々なところで言われていることですが、確認のために、ポイントを挙げておきます。
コロナウイルスを寄せ付けないようにする
・三密を避ける
・ソーシャルディスタンスを保つ
・マスクをする
・手洗いをする
免疫力を高める生活を送ること
・質の高い睡眠を取る
・適度な運動をする
・栄養を取る
・楽しい活動をしてストレスを解消する
小学校の高学年以上の子どもたちは、このままでも理解できると思いますが、小学校の低学年以下の子どもたちは、わかりやすく説明してあげることが大切でしょう。
そのための資料を作成しましたので、必要に応じてご活用ください。