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動画セミナーの感想『学校組織内で機能するスクールカウンセラーを目指して』

 

 スクールカウンセラーは学校の組織内の様々な連携の中で機能することが求められています。チーム学校の一員として、子どもを支援することが求められますが、情報共有と守秘義務をバランス良く実践する必要があります。また、コンサルテーションを通して先生方を支援することも非常に重要です。しかし意外と、学校内での連携に焦点を当てた研修会は見かけないように思います。そこで、チーム学校や守秘義務、コンサルテーションの実践について焦点を当てた動画セミナーを開催することといたしました。

 

期間は2024年3月10日から、6月30日までを予定しております。

セミナーのバナー『学校組織内で機能するスクールカウンセラーを目指して -チーム学校・守秘義務・コンサルテーションの実践について-』

寄せられた感想(公開の許可をいただいたもの)

 書籍などでスクールカウンセラーの仕事について学ぼうとしても,なかなか具体的な話が見えてこないことも多く,仕方ないと思いつつも,日々自分なりに工夫しながらスクールカウンセラーとして仕事をしています。しかし,それで大丈夫なのかなど不安も大きいので,こういった具体的な対応について丁寧に講義をしていただけるのはすごく助かります。自分の基礎知識の見直しができるだけではなく,忘れていたことを思いだしたりもできました。また,深く考えていなかったことについても,ちゃんと考えておかないと自分が困るだろうなと思う事もありました(学校現場では,子どもとカウンセリングの契約をするのは校長先生だ,など)。正解がない仕事である以上,自分の倫理やスキルなどを常に更新していかなければならないと思っています。同時に,自分のやっていることが間違ってはいないと確認できることもすごく大切だと感じました。日常の学校臨床で役に立つ話がたくさん聞けて,とても嬉しかったです。ありがとうございました。

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 これまでのSC活動を振り返りながら動画を視聴させて頂きましたが、守秘義務や学校との情報共有の仕方について、自分なりの解釈や基準で行っていたところがあると感じました。法やガイドラインを理解し、それに基づいて業務を行うことが、児童生徒や保護者、先生、自分自身を守ることにもつながると改めて感じました。コンサルテーションの動画は講師の先生の経験知が散りばめられたもので、何回も見直したい内容です。コンサルテーションはSCの個性が大きく影響を与える部分が多いと感じますが、その時お会いする先生との関係性を大事にしながら今回の内容を少しでも現場で活用し、後方支援に役立てていきたいと思います。

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 とても実践に基づいた研修だと思いました。コンサルテーションの大切さは、常に感じています。週1回程度の勤務だと、どうしても関われる子どもたちの数が少なくなってしまいますが、先生方の援助能力が上がることをお手伝いできれば、困っている子どもたちに間接的にでも関わることが出来るのだと思いました。また、コンサルテーションの場面では、先生から出る話に先生ご自身を登場させること(相互作用に目を向けること)が大切ということが凄く心に残りました。どうしても子どもを変えたい、という相談になることが多く、ただそこがとても難しいというケースばかりなので、上手く行かなさを感じていたのですが、先生自身に焦点を当て、方向性やピックアップする課題を変えることで、うまく動き出していけるかもしれないと思ったので、ぜひ参考にして実践していけたらと思います。

 守秘義務についても、複数の学校に勤務していると、それぞれの学校の雰囲気や文化があり、それぞれに合わせていて大変ですが、集団守秘義務の考え方やチーム学校としての考え方を軸に、Clのためになるよう行動していきたいと思いました。

とてもためになる動画をありがとうございました。また何か研修がありましたら参加したいと思います。

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 スクールカウンセラーの法的な位置づけや守秘義務については、わかっているようで実は理解が曖昧であることに気づきました。自身のSC活動の理論的基盤になるだけでなく、自分を守るためにも大切な内容であると改めて感じました。

 学校内では、問題の焦点が1つに絞られすぎてしまい、支援が硬直する場面が非常に多いと感じます。今回の研修で学んだ、先生との良い関係の中で問題を再構成するという考え方が大変勉強になりました。半田先生の研修では、現実場面に沿った具体的なやりとりを紹介してくださるため、相手に受け入れられやすい言い方を学ぶことができ大変ありがたいです。"

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 普段、SCとして学校へ勤務していますが、日頃のSCとしての動きで疑問に感じている所や、「これでいいのだろうか?」と迷う所が、すっきりと整理できました。例えば、コンサルテーションでは、日頃「今はこの先生の不満を受け止めることが大事だ」と思いつつも、「これってコンサルテーションとして、大丈夫なのだろうか?」と迷うことも多いですが、先生の不満や愚痴を受け止めることはまず大切であること、でもそれだけをするのではなく、その上で細やかなアセスメント、そして問題・焦点をずらしてみること等から新たな支援の方向性が見えてきやすくなる等、今までの自分が行ってきたコンサルテーションに、工夫が出来ることがたくさんあることに気づかされました。早速、明日からのSC業務でも、今回の講義の内容を頭にいれつつ、関わっていきたいと思います。ありがとうございました。

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 学校内でSCが機能的に活動するために考え、行動すべきヒントや重要なポイントが集約された内容でした。SCと学校は、同じ現場(チーム内)でそれぞれの専門性を発揮し協力体制を取りながら、生徒ファーストで取り組んでいく姿勢は、患者さんファーストで対応する病院のコ・メディカルの考えにも匹敵するものと思われました。

 守秘義務については、地方の小規模校では、生徒全員の状況を教職員の大半が把握している場合も少なくないため、ともすれば守秘義務の励行以前に、カウンセリングを受けること自体を秘密にしてほしいと言われることも稀ではありません。緊急事態の他、相談者にとっても学校にとってもよい結果となる場合を大前提として、相談者である生徒や保護者の意思を確認し、了承を得たうえで、ある程度の情報開示は必要であると考えて活動してきたつもりですが、その際に相談員として必ず念頭に置き、厳守するべきことを再認識できました。

 コンサルテーションについては、その意義・重要性・課題の取り組み方、目標の立て方などが大変参考になりました。また、最後の架空事例がわかりやすく、コンサルテーションの進め方のポイントをつかむことができ、今後のSC活動で実践したいと思いました。

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今年度からSCを始めました。臨床経験は長く、学校連携の経験も多い方だと思いますが、分からないことや戸惑いばかりで、子どもの支援以前の問題に悩んでいました。学校組織のこと、守秘義務や記録のこと、実際のコンサルテーション等、ご経験に基づいた具体的な内容をお聞きできて、大変勉強になりました。臨床経験はあっても、SC初心者はしっかりと研修やSVを受けることが必要だと感じました。オンラインセミナーで、都合に合わせて何度も視聴できる点も、受講しやすかったです。ありがとうございました。 

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いつもためになる研修をありがとうございます。どの動画も勉強になったのですが、コンサルテーションの動画が私にとって最も勉強になりました。SCとして子どものアセスメントができたとしても、子どもにとって有益になるように先生と情報共有することに難しさを感じていたので、子ども本人というより先生との相互作用に焦点を当てるというやり方がなるほど!と思いました。SCは月に数回の勤務なので、先生に子どもとの良い相互作用をつくっていただけるように支援することが子どものため、先生のためになると思うので、そこがお手伝いできると良いのですね。また、先生方の中にはビジターの段階にある方も多いなと思い、そこで自分自身やりづらさを感じることもあったのですが、ビジター段階の先生たちの中にも潜在的なニーズがあるかもしれないと捉えて関わることは、SC側の仕事の仕方にも大きく関わる考え方と思います。コンサルテーションの具体的なやり方や工夫についても教えていただき大変ありがたかったです。どのやり方も頭ではわかっても実際に使いこなせるようになるまでにはより勉強と実践の繰り返しが必要になると思います。まずは頭に入れてできそうなやり方から試していけたらと思いました。本当にありがとうございました。

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 SCとして勤務しています。今一度守秘義務についての考え方を整理したいという思いと、コンサルテーションの難しさを常日頃感じていたので、学びたいと動画を拝見しました。守秘義務については、改めて整理できたように思えました。コンサルテーションにおいては、こどもと先生の関係性に着目するという視点が抜けていたなと思いました。困っている問題のみに焦点を当てていたなと感じ、また1回のアセスメントでなんとかしなくてはいけないという思いも強くあったなと振り返ることができました。よい循環をみつけていくこと、先生をコンプリメントしながら、次につなげられるような関わりを細かく具体的に考えていくことの重要性を発見しました。ありがとうございました。

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いつも勉強になる動画や研修をありがとうございます。今回も、多くの学びや気づきがありました。1つ目の学校組織とSC活動については、本来あるべき体制を知ることができました。なかなかSCの立場から体制についてできることは限れらている面もあるものの、工夫をしながら動いていけたらと思いました。守秘義務やコンサルテーションについても、すぐに実践したくなるような工夫がたくさんあり本当にためになりました。全体を通して「報告するかしないか」「~に行くかいかないか」という言葉の内容について思考するのではなくて、「報告=本人の頑張っていることを知ってもらうこと」「~に行く=サポートを受けること」など、ちょっと見方を変える、言葉を変える、その言葉の背景にある思いに焦点を向けるといった細やかな工夫が大切ということを学びました。ありがとうございました。 

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 学校組織のなかでSCとしてどう働くかといったハード面と、守秘義務やコンサルテーションといった日々の臨床で悩みがちなソフト面について、両面からの学びを得られました。なかでもSCのとしてアイデンティティを持って学校内で機能するために、自分軸と空間軸から捉える観点は、今後も大切にしていきたいと思いました。守秘義務については報告義務と守秘義務の狭間の葛藤について取り上げていただけ、まさにそうだと励まされる思いでした。コンサルテーションでは、おそらく様々なアプローチ法があるかとは思いますが、ジョイニングの重要さを改めて感じる機会となりました。ありがとうございました。

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スクールカウンセラーは、1人職場で、誰かに困ったときすぐに教えてもらえる環境でないため安心感を持てず、ずっと不安の中、手探りでやってきました。私なりに本を読んだり、研修を受けたりはしますが、それだけでは実際の活動場面でまだまだわからないことだらけで、困りながら今まで来ました。しかも、色々な事例がある中で、その時解決するために必要な研修に上手く巡り合わなかったり、スクールカウンセラーのサポート体制がないために1人で孤独に頑張り、その中でやはり専門職ではあるので専門性も求められるので、辛い思いをしてきました。不安の中でも、なんとか経験を重ねていけば、マシになっていくのではないかと、苦しい中、自分なりに工夫してやっていってました。少しは、慣れてくる部分もありましたが、合っているのかもわからず、不安でした。

しかし、半田先生の研修や本に出会い、具体的で分かりやすいことばで、実践の中で培われてきたやり方を教えていただき、ほんとに救われたような気持ちになりました。例えば、守秘義務と情報共有も、本質的なところは身体を傷つけるのは危ないからではなく、子どもが辛かった中、1人で頑張ってきたことをみんなにわかってもらいサポートを広げることであることなどを聞きました。今までは、別の本で文字通りやっていたことに、自分でも子どもに対応する方法としてなにか違和感を覚えており、しっくりこずやってきていましたが、半田先生のおかげで、とても自分の中でしっくりきて、とても分かりやすく、安心して実践していけるように思いました。子どもの利益になる方法や伝え方などを沢山教えてくださいました。大人がサポートされ安心感を持っていないと、子どもも安心して話せないのも、どうしても今まで私は安心感が持てていませんでした。自分では安心感が持ててないとわかっていますが、サポートしてくれる人はいない状況で、困ったままでした。きっと、子どもにも多少伝わっていたのだろうとも思います。スクールカウンセラーは、雇い元からいつも沢山あれをして、これをしてと色んな業務を求められるのみで、スクールカウンセラーの支援は何もしてくれない状態に辛さを覚えていました。しかし、半田先生に出会い、今までの経験を教えてくださることでとても心強くなり、安心感がより持てそうです。これからも、地域は違いますが、出来れば、ケースコンサルテーションを受けるなど、半田先生と繋がれていれたらほんとにいいなと思います。数々の実践されてきた経験をこのように、丁寧に分かりやすく教えてくださり、本当にありがとうございました。これからも研修や書籍で勉強させて頂きたいです。または、直接、ご指導いただけたればありがたいなと思いました。ほんとに出会えてよかったです。

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今年度からSCになりました。学校組織の中でのSCの立ち位置・役割、守秘義務と情報共有の在り方、コンサルテーションの進め方など、どれも今の自分にとって重要なテーマで、大変勉強になりました。情報の取り扱いについて生徒と一緒に検討していくプロセスそのものが生徒の成長を促進し得るという視点、コンサルテーションでは子供と教員の相互作用を教員と一緒に検討していく(教員から生徒に対する自身の関わりを含めた語りを引き出していく)という視点が特に参考になりました。

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大変勉強になりました。ありがとうございました。スクールカウンセラーとして勤務して早10年を超えましたが、非常に現場感覚のあるリアルなご講義で、自分の考えていたことや心掛けてきたことの輪郭がはっきりと浮かんでくるようでした。特に、いい噂を流すことや、先生が君のこと褒めてたよ、など、いつも使っていることもありましたし、ブリーフセラピーの枠組みでスクールカウンセリングを捉えると、とてもシンプルで分かりやすい構造が見えてくることも大変参考になりました。合わせることとずらすこと、今後はただただ感覚に従うのではなく、自分の中でさらに見立てを持って、ブリーフセラピーの手技も取り入れていきたいと思いました。本当にありがとうございました。半田先生とはとても感覚が似ていると感じましたので、今後はご著書も参考にさせていただきたいと思います。

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 このセミナーでは、実際に、自分の活動場面で迷い、悩む場面での見立て方、見通しの持ち方を学ぶことができました。中でも、守秘義務について、生徒本人や家族が学校へ伝えて欲しくないと言われることがよくあります。言いたくない背景には、内申点など高校入試に不利になるのではないかと言う不安や、心を病むと言うことに悪いイメージがあるなど考えている事は様々です。しかし、何が不必要な心配なのかを伝えたり、何を優先的に守る中を話すすることで、理解を得られたり、得られなかったり。本当に難しいと思っています。

 また、コンサルテーションの場面で困ってる先生がたくさん話す割にこちらからの話を聞いてもらえないことがあります。たくさんたくさん困っている事を息継ぎせず話すのに、なぜ平行線なのか。こちらは困ってる場面を限定し、どの瞬間なのか、限定していないことに気づきました。焦点を当てて、どの場面どのやりとりなのかを話していきたいです。その前に、とにかく、困っていると言うことにジョイニングするだけではなく、どの場面で、先生が感じた事にジョイニングすることも必要なのだと思いました。

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チーム学校として機能するための縦の連携と横の連携などを、意識せずに働いていました。今回、教えていただいたことで、学校内での立ち位置やどういった連携の場にいるのかがクリアになりました。

外部性に関しては、非常勤のSCには今も外部性があり、かつ必要な部分であると思っていました。様々に認識のアップデートが必要だと思いました。そんな中、SCのアイデンティティに関しても言及して下さり、有り難かったです。

守秘義務と情報共有の説明もとても分かりやすく、自分のやり方を振り返りました。半田先生も仰っていましたが、『SC における法的関係』の説明は、驚きでした。校長と児童生徒がカウンセリング契約を結んでいるんてますね。このことをしって、私の臨床や情報共有の仕方が変わるのかは分かりませんが、ただただ驚きました。

コンサルテーションの実践も、詳しい説明と大事なところの念押しなど、とても分かりやすく記憶に残りました。仮想事例をいくつも用意してくださり、理解しやすい構成でとても勉強になりました。実践に活かしていきます。有難うございました。"

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今年度からスクールカウンセラーの仕事に関わっております。スクールカウンセラーとしての基本的な姿勢や学校組織の中での役割について勉強になりました。日々、保護者や子どもの面接や先生方とのコンサルテーションについて、どのように対応していいのか悩むことが多いです。研修では、事例を通して学ぶことでイメージしやすく、具体的な対応方法がわかりやすかったです。これからは、再構成を心掛けて関わっていけるようにしたいです。半田先生の本も購入させていただいたので、今後も勉強しながらスクールカウンセラーの仕事をしていきたいと思います。ありがとうございました。

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普段のスクールカウンセラー活動のなかで、コンサルテーションってどうすればいいの?これでいいのだろうか?と悩むことが多く、今回受講させていただきました。コンサルテーションでは、専門職として何か具体的な提案を先生にしなければいけないと思い込んでいたのではないか等自分の活動を振り返る機会になりました。仮想事例も用いながら具体的にお話ししてくださり、参考になりました。守秘義務の話で、スクールカウンセラーを通して子供が自身のことを先生に知ってもらうことは自己主張の一部とお話しされていたのがとても印象に残りました。

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セミナーの評価(5点満点)

研修会の内容は分かりやすかったですか?

 平均4.88点(33名の評価)

研修会の内容は現場で役に立つと思いますか?

 平均4.88点(33名の評価)

 

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この記事の執筆

半田一郎(公認心理師・臨床心理士・学校心理士スーパーバイザー)

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