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ちいさな良い行動にプラスの反応を返す その2

2018年7月10日より、月1回のペースでメールマガジンを発行しております。

 開始から半年以上が経過しましたので、バックナンバーを毎月1号ずつ公開していこうと思います。

 

 今回は、2018年12月日に発行した第5号の内容です。

メールマガジン

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◆ 子育てカウンセリング・リソースポート ◆

 ☆☆☆ 子どもが育つ、自分が育つ ☆☆☆

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ちいさな良い行動にプラスの反応を返す その2

 

第2回目のメールマガジンで、

「ちいさな良い行動にプラスの反応を返す」という内容をお伝えしました。

 

読者の方から、ご質問・ご感想をいただいたので、

それをもとに、具体的にどうしたら良いのかについて書いてみたいと思います。

 

 

■ こんなご質問・ご感想をいただきました

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こんなご質問でした。

(多くの方にとって役立つよう、内容を一般的なものに修正してあります。)

 

ほめて育てることが大切と言われていて、出来るだけ心掛けているのですが、

ついつい怒ることが多くなってしまいます。

 

子どもが頑張った時や良い結果が出た時には、

「がんばったねぇ」「えらかったね」などとほめてあげていますが、

ちいさな良い行動にプラスの反応を返すというのはなかなかできません。

 

先日も、子どもが宿題をなかなか始めないので、「宿題は?」と聞いたら、

子どもから「やろうと思っていたのに! すぐにいろいろ言わないでよ!」と

逆切れされてしまいました。

 

こちらも頭にきて、ひどく叱ってしまい、後で一人で反省でした。

でも、どんなふうにしたら良いのかなかなかわからず困っています。

何かヒントをいただけると助かります。

 

どのご家庭でも、本当によく生じがちなエピソードで、

この質問をくださった保護者様が悪いわけでは全くないように思います。

 

実は、このエピソードの中にもお子様の「ちいさな良い行動」が隠れています。

 

ちょっとした発見と工夫で、

つぎのちいさな良い行動が生まれてくるきっかけづくりができるのです。

 

 

■ 小さな良い行動をみつける

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先ほどのエピソードの中に隠れているちいさな良い行動は、何でしょうか?

「行動」とは少し違うかもしれませんが、ちいさな良い「こと」です。

 

少し考えてみてください。

 

実は、ちいさな良いことは、「やろうと思っていた」ということです。

「宿題は?」と言われる前から、「宿題をやろう」と思っていたわけですから、

自発的な意志があったと言えます。

 

実は、すばらしいことなのです。

 

もしかしたら「口からでまかせだろう」とか「都合の良くごまかそうとしている」

と思う方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、私自身にも心当たりがありますが、

子どもの頃の宿題でも大人になってからの仕事でも

「やらなくては」と思ってはいても取り掛かれないことはよくあります。

子どもはウソを言っているわけではない場合がほとんどだと思います。

 

実は、自発性というのは、心の中で生じるものですから、

行動に表せていない場合もあります。

 

でも、心の中だけで生じている自発性を見つけて、

膨らまして、育てていくことができたら、お子様にとって大きなプラスになります。

 

 

■ プラスの反応を返す

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では、「やろうと思っていたのに! すぐにいろいろ言わないでよ!」と言われたら、

どんなふうにプラスの反応を返せばよいのでしょうか?

 

「やろうと思っていたのに!」という部分が「小さな良いこと」ですから、

その部分にプラスの反応を返せばよいと思います。

 

例えば「さすが!」と一言だけでもOKですし、

「さすが! ちゃんと考えてるね」などと返すと良いと思います。

 

もし、まだやり取りするチャンスがあれば、

さらに具体的にする投げかけを行ってみることも一つの方法です。

 

例えば「どれからやろうとか、計画ってあった?」

などと問いかけてみることもお勧めです。

 

「やらないといけない」という気持ちだけでは、

具体的な行動がなかなか出てこないものです。

 

でも、「何から始めるか」という計画がハッキリすると行動が出やすくなります。

それを少しだけ手伝ってあげることになります。

 

もし、「えー、〇〇のワークからやらないと・・・」などと

言葉が返ってくるかもしれません

 

その言い方が、ふて腐れたような、やる気がないような言い方であっても、

「○○のワークからなんだね。ちゃんと計画してるんだね」と応えたいと思います。

 

「宿題は?」と聞いて、

「やろうと思っていたのに! すぐにいろいろ言わないでよ!」と逆切れされた

というやり取りは、決してダメなやり取りではなく、

 

子どもの「ちいさな良いこと」を引き出した意味のあるやり取りです。

 

そこからプラスの反応を返すことが、次の小さな良い行動につながっていきます。

 

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