· 

子育てにスマホ写真を活用

 子育てとスマホは、多くの保護者様にとって、大きなテーマだと思います。

 

 ところで、2013年には日本小児科医会が「スマホに子守をさせないで!」というキャンペーンを行っていました。子どもにスマホをずっと使わせて、親子のコミュニケーションが乏しくなってしまうような子育ては子供の成長に悪影響が心配されます。

 

 しかし、ほとんどの家庭ではスマホを上手に使って、子育てを楽しく、豊かなものにしているのではないかと思います。スマホ写真を活用するというアイディアを紹介したいと思います。

 

子育てにスマホ写真を活用

スマホ写真を撮って、子どもをほめる

 「ほめて育てる」というのが大切だとよく言われています。宿題に取り組んだら「頑張ったね」とほめたり、お手伝いをしたら「ありがとう」と感謝を伝えたりするということが、一般的だと思います。

 「ほめる」というと、構えてしまいがちですが、もっと簡単な方法でも、ほめることができます。例えば、宿題をやっているのを見かけたら、「おっ、やってるね」などと声をかけることも、一種の「ほめる」ことです。

 

 毎回同じパターンだとわざとらしく感じてしまうので、ほめ方のバリエーションが必要だと感じている保護者様も多いようです。そういう場合こそ、スマホを活用してほめるのがお勧めです。宿題をしていたら、宿題をしている姿をスマホで写真に撮ります。お手伝いで、洗濯物をたたんでいるときに、たたんでいる様子をスマホで写真に撮ります。撮るときに、「頑張ってるね」などと声をかけても良いですが、ただ単に写真を撮ることでもOKです。スマホ写真を撮るだけで、ほめることになります。

 

 そういった何かをやっているときの写真を撮ることは、2つの利点があります。

 

 1つ目の利点は「活動の結果ではなく活動そのものに注目できる」ということです。2つ目の利点は、「普段の様子を思い出として残せる」ということです。

 

結果ではなく活動そのものに注目できる

 子どもをほめるときには、結果ではなく行動や努力をほめることが大切だといわれています。そのほうが、子どもの自発的な行動につながるからです。

 

 しかし、結果ではなく行動や努力をほめることは、難しいと感じる方が多いようです。そういう場合こそ、スマホ写真を活用するとよいと思います。宿題を頑張った時に、宿題を書いたノートを写真に撮るのではなく、宿題をやっている様子を写真に撮ることが自然です。また、洗濯物をたたんでくれた時に、たたみ終わった洗濯物を写真にとるのではなく、たたんでいる様子を写真に撮るのが自然です。つまり、スマホ写真を撮ると自然に結果ではなく、活動そののもの(行動や努力)をほめることができるのです。

 

 「後で写真撮るから、宿題始めたら呼んでね」などと声をかけると、宿題への取り組みが良くなったりします。子どもが自分から宿題に取り組んで、「写真撮って」などと要望が出てくることもあります。

 

普段の様子を思い出として残せる

 スマホで手軽に写真が撮れるようになったのですが、ちょっとした場面での写真がたくさん残せるようになりました。しかし、本当に普段の様子は、写真として残っていないことが多いと思いまうす。

 

 イベントや記念日などの写真も後で見返すと楽しいものです。実はそれよりも、毎日の普段の様子こそ、子育ての充実感や喜びにつながります。宿題を解いているときの様子や洗濯物をたたんでいるときの様子など、普段の様子を写真に残しておけば、お子様が成長して自立した後にも、保護者様の子育ての思い出として大切なものになると思います。

 

普通の様子をスマホ写真に

 お子様をほめるためにスマホ写真を撮るのではなく、もっと普通の様子もスマホ写真にとることをお勧めします。

 もっと普通の様子というは、朝ごはんを食べている様子、歯磨きをしている様子、ぼーっとテレビを見ている様子、ゲームをしている様子、兄弟げんかをしている様子、など頑張っていないときです。

 

 そういう場面を写真にとることは、子どもにとっては、親から「大切にされているなぁ」「愛されているなぁ」という実感につながっていきます。

 

 特別な場面や、頑張っている場面をほめることは、子どもとしては「成果を出さないといけない」とか、「頑張らないといけない」という気持ちにつながります。

 もしかすると、「頑張らない自分は愛されない」と子どもが受け止めてしまうかもしれません。そうすると、挫折したり壁にぶつかったときに、自己嫌悪に陥ってしまいます。親が子どもの成長を願ってほめることが、子どもにとってマイナスになるのは避けたいところです。

 

 頑張っていない普通の時の自分を、スマホ写真に撮ってくれるということは、子どもにとっては、親が普通の自分(頑張っていないときの自分)を大切に思ってくれているという実感につながります。壁にぶつかった時にも、挫折した時にも、親から大切されているという実感は子どもにとって大きな支えとなります。

 

 だからこそ、頑張っているときだけではなく、普通の時の様子をスマホ写真にとることをお勧めします。

 

子どものスマホ利用は、こんなことも気配りを

お子様がスマホを利用するようになると、SNSなどのトラブルも心配です。

スマホを使い始めたばかりの時は、大人が思いもつかないような驚くほど単純なことで、すれ違いが起きます。それがもとで、トラブルに発展したりしてしまうことがあります。

 

興味のある方は、以下の記事をご参照ください。

SNSでの子ども同士のトラブル予防