心理教育プログラム例

 スクールカウンセラーが、教室で心理学やカウンセリングの理論に基づいた、心理教育的なプログラムを実践することが求められています。

 文部科学省の教育相談等に関する調査研究協力者会議が平成29年1月にまとめた「児童生徒の教育相談の充実について ~学校の教育力を高める組織的な教育相談体制づくり~ (報告) 」では、未然防止、早期発見や早期の支援が重視されています。そして、スクールカウンセラーの職務内容として、「(4)児童生徒の困難・ストレスへの対処方法、児童生徒への心の教育に資する全ての児童生徒を対象とした心理教育プログラム等の実施」が挙げられています。

 1対1のカウンセリングだけではなく、教室で多くの子どもちに支援していくことが求められているのです。

 そういう場面で、プログラムを展開していくノウハウが色々と積み重ねられてきています。筆者も、色々な資料を参考にしながら、少しずつ実践を続けてきました。

 

 

レーダーチャートを活用した心理教育プログラム

感情を記入するレーダーチャートの例

 

 そういった中で、自分なりにオリジナルでプログラムを工夫して実践してきました。図のように、感情をレーダーチャートとして表現することが、子どもたちにも分かりやすいと実践での手応えを感じました。そこで、いくつかの心理教育プログラム案をスクールカウンセラーの皆さんに提供したいと考えました。

 

 授業案やワークシートの著作権は、子育てカウンセリング・リソースポートが保持しております。無断転載は禁止いたします。スクールカウンセラーが勤務校で実践する場合に限り、ご自由にお使い下さい。

 

 

 


小学校低学年向けの心理教育プログラム案

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「自分と友だちの気持にづく」心理教育プログラム実施案
いくつかの場面を設定して、自分の感情がどのようなるのかについてレーダーチャートで評価する。それを他者と見比べて、自己理解と他者理解を図る。他者の感情が自分の感情とは違うことを体験的に知ることを通して、人間関係の基礎づくりや、ストレスマネジメントの基礎作りを行う。
対象:小学校2年生~小学校4年生
レーダーチャートを使って自分と友だちの感情を知るプログラム.pdf
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小学校中学年以降向けの心理教育プログラム案

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レーダーチャートを使って感情を深く感じる心理教育プログラム実施案
認知行動療法の考え方を学ぶ導入になる心理教育プログラム。感情をグラフ化することにより感情コンピテンスを高める基礎作りを図る。さらに、思考を変えることによって感情が変化することを体験的に学んでもらうことを目指す。
対象:小学校4年生~中学校1年生
レーダーチャートを使って感情を深く感じる心理教育プログラム実施案.pdf
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中学生向けの心理教育プログラム案

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「とらえ方の違いによって気持ちが変わる」心理教育プログラム実施案
認知行動療法の考え方を学ぶ導入になる心理教育プログラム。感情をグラフ化することにより感情コンピテンスを高める基礎作りを図る。さらに、自分自身の思い込み(とらえ方)が感情に影響していることをワークシートを通して考える。
対象:小学校4年生~中学校1年生
認知で感情が変わることを学ぶプログラム.pdf
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ストレスマネジメントについてのプログラム
ストレスについての基本的な学習を行う。ストレッサーによって生じる感情の反応についてレーダーチャートで振り返りを行う。さらにコーピングについて学習する。ストレスマネジメントの第一歩となる心理教育プログラム。
対象:中学校1年生~中学校1年生
ストレスマネジメントについてのプログラム.pdf
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